吹奏楽で使われている楽器には、移調楽器があり「ド」と言われても楽譜の記譜が異なります。
そのため、同じ楽譜でも楽器ごとに音を読み替え表、早見表を用いて読み替える必要があるのです。
では、なぜ移調楽器はあるのでしょうか?
今回は、なぜ移調楽器はあるのかまた、読み替え表や早見表も合わせてわかりやすくご紹介します。
初めに、なぜ移調楽器があるのかについてです。
移調楽器はなぜあるのかわかりやすく解説!
初めに、なぜ移調楽器があるのかわかりやすく説明します!
移調楽器とは聞いたことありますが、中々理解が難しいですよね…。
なぜ移調楽器があるのかわかりやすく説明します!
移調楽器とは?
なぜ、移調楽器というのでしょうか?
移調楽器とは、簡単に言えば「ドの音がCではない楽器」のことを言います。
一般的には、ドレミファソラシドをドイツ語でCDEFGABCと呼びます。
すると、日本語で言うドはCに当たります。
一般的にピアノはドレミファソラシドの音階です。
しかし、楽器によってはレミファ♯ソラシド♯レという音階の楽器もあり、ドイツ語に読み替えるとDEF♯ソラシド♯レとなります。
したがって、この楽器のドはレに当たります。
このように、「ドの音をCではない楽器」が沢山あり、同じ楽譜を移調楽器で吹く際は早見表等で読み替える必要があるのです。
ここでは、移調楽器について説明したので次は吹奏楽で使う移調楽器について説明します。
吹奏楽で使う移調楽器
ここまで移調楽器について説明したので、ここでは吹奏楽で使う移調楽器を紹介します。
吹奏楽で使われる管楽器はおおよそ、18種類あります。
その中で、移調楽器は…
- E♭クラリネット
- B♭クラリネット
- アルトクラリネット
- バスクラリネット
- コントラアルトクラリネット
- ソプラノサックス
- アルトサックス
- テナーサックス
- バリトンサックス
- トランペット
- ホルン
このように、管楽器18種類の内11種類も移調楽器が存在するのです!
移調楽器の方が多いですね!
では、つぎは移調楽器を一覧表にしました!
移調楽器一覧表
ここまで吹奏楽で使う移調楽器を説明したので、ここでは移調楽器を一覧表にしました!
移調する場合は、是非参考にしてください。
楽器 | 調名 |
E♭クラリネット | E♭管 |
B♭クラリネット | B♭管 |
アルトクラリネット | E♭管 |
バスクラリネット | B♭管 |
コントラアルトクラリネット | E♭管 |
ソプラノサックス | B♭管 |
アルトサックス | E♭管 |
テナーサックス | B♭管 |
バリトンサックス | E♭管 |
トランペット | B♭管 |
ホルン | F管 |
これが、吹奏楽等で使われる移調楽器の一覧表になります。
これを参考にして、移調楽器は演奏します。
では、なぜ移調楽器はあるのでしょうか?
ここまで、移調楽器の一覧表を紹介したので次は、なぜ移調楽器があるのかわかりやすく紹介します。
移調楽器がなぜあるのか、歴史をわかりやすく解説
ここまで、移調楽器の一覧表を紹介したのでここでは、なぜ移調楽器があるのかわかりやすく紹介します。
一言でまとめると「演奏者の利便性を考えた結果移調楽器が生まれた」という説明になります。
移調楽器ではなくても、楽器によってオクターブが違ったり楽器の構造も違います。
それにプラスして、演奏者の吹きやすさや指回し等を考えた結果、移調することによって演奏者の利便性が優先されました。
その結果、移調楽器が生まれたのです。
他にも楽器に相応しい調があり、それを楽器と調を合わせていった結果移調楽器が生まれたという話もあります。
まとめると、楽器ごとに構造が異なるためその楽器に相応しい調を選んだ結果、移調楽器が生まれたということになります。
ここまで、なぜ移調楽器があるのかや一覧表を紹介したので次は、吹奏楽の移調楽器の読み替え表や早見表を紹介します。
吹奏楽の移調楽器の読み替え表や早見表!
ここまで、なぜ移調楽器についてや一覧表を紹介したのでここでは、吹奏楽の移調楽器の読み替え表や早見表を紹介します。
初めに、吹奏楽の移調楽器の読み替え表について紹介します。
これを見れば、どの調に移調すればいいのかわかりますよ!
吹奏楽の移調楽器の読み替え表
初めに、吹奏楽の移調楽器の読み替え表について紹介します。
まずは、吹奏楽の移調楽器の読み替え表をご覧ください^ ^
例えば、フルートやオーボエ、ユーフォニアム、チューバは実音楽器でinCのため、ピアノと同じように楽譜を読むことができます。
そして、B♭クラリネット、バスクラリネット、ソプラノサックス、テナーサックスやバリトンサックス、トランペットはinB♭です。
そのため、inCのフルートやオーボエと同じドレミファソラシドを吹くにはシャープを2つつけて記譜上のレミファソラシドレを吹かなければなりません。
このように考えると、E♭クラリネット、アルトクラリネット、コントラアルトクラリネット、アルトサックス、バリトンサックスはinE♭のためシャープを3つ付けます。
そして、inFのホルンはシャープ1つ、吹奏楽ではあまり使われませんがアルトフルートはinGでフラット1つ、オーケストラで使われるAクラリネットはinAでフラットが3つです。
これにより例えば、フルートとクラリネットが一緒に演奏する場合はinCとinB♭と異なるためクラリネットが実音を1音下げるかフルートが実音を1音上げて吹きます。
他にも、アルトサックスとホルンが一緒に演奏する場合は、in E♭とin Fのためアルトサックスが実音から1音下げるかホルンが1音上げて吹きます。
このように、移調楽器で同じ楽譜を異なる楽器で演奏する場合は、読み替え表を用いて音を読み替える必要があるのです。
読み替え表もとても便利に見えますが移調楽器すべてが載っているので見づらく見えますよね。
そんな時に活躍するのが早見表です!
ここでは、移調楽器の読み替え表を紹介したので次は実際に早見表を用いて移調楽器の早見表を紹介します。
吹奏楽の移調楽器の早見表
ここまで、移調楽器の読み替え表を紹介したのでここでは移調楽器の早見表を紹介します。
早見表は、例えば曲を吹く際に異なる楽器で足りないパートを補う時に移調が必要となります。
そんな時にとっても便利となる移調楽器の早見表です。
今回は、早見表を用いてわかりやすく説明していきます^ ^
上記の楽譜は、実音楽器のinCをinB♭に移調する場合です。
例えば、フルートの楽譜をクラリネットが吹く場合はフルートが1音あげて演奏します。
この時に#を2つ付けることも忘れないようにしましょう!
次は、反対にinB♭をinCに移調する場合です。
この場合は、先程とは反対にinB♭であるクラリネットがフルートの楽譜を吹く場合は♭を2つ付けて1音下げて演奏します。
では、次の場合はどうなるでしょうか?
こちらは、inFをinE♭に移調する場合です。
楽器で言えば、アルトサックスがホルンの楽譜を吹く場合にはこの早見表が用いられます。
この場合は、inE♭のアルトサックスが#を2つ付け、1音下げることによってホルンと同じ楽譜を吹くことができます。
では、ホルンがアルトサックスの楽譜を吹く場合は…
先程とは、反対にinFのホルンが♭を2つ付け、1音下げて吹くとinE♭のアルトサックスと同じ楽譜を吹くことができます。
他には、inCのフルートがinE♭のE♭クラリネットの楽譜を演奏する場合は、上記の楽譜のように移調します。
inB♭のトランペットがinFのホルンの楽譜を演奏する場合は、トランペットが♭を1つ付け、音を4つあげます。
ここまでは、inC、B♭、E♭、Fなどよくあるパターンを紹介しましたが、特殊な楽器の移調も考えられます。
例えば、オーケストラの曲を吹奏楽版にアレンジした場合、どうしても足りない楽器やパートがでたらある楽器で補うしかありません。
そうなると、移調をしなければなりません。
例えば…
inGであるアルトフルートの楽譜をinCのフルートで演奏する場合は、上記楽譜のように移調します。
この場合は、例えばinB♭のクラリネットでinGのアルトフルートの楽譜を吹く際は、上記楽譜のように読み替えて演奏します。
この場合は、inE♭のアルトサックスでinAのAクラリネットの楽譜を吹く時は、このように読み替えます。
inCのフルートやオーボエでinAのアルトクラリネットの楽譜を吹く場合は、このように読み替えます。
このように異なる楽器で楽譜を吹く際は、このように早見表を用いて移調します。
ここまで、吹奏楽の移調楽器の読み替え表や早見表を紹介したので次は、移調楽器は絶対音感があると気持ち悪いのか、克服する方法を紹介します。
移調楽器は絶対音感があると気持ち悪い?克服する方法は?
ここまで、吹奏楽の移調楽器の読み替え表や早見表を紹介したので次は、移調楽器は絶対音感があると気持ち悪いのか、克服する方法を紹介します。
絶対音感と聞くと音楽に向いているように聞こえますが、絶対音感がある方は実音楽器を吹くことをおすすめします。
なぜ、絶対音感を持っている人は気持ち悪くなるのでしょうか?
理由は、楽譜に書いている音と実際に出てくる音が移調楽器によって異なってしまうため、その違いに慣れるのに時間を要するため気持ち悪くなってしまう人がいます。
でも、やりたい楽器が全部実音楽器とは限りませんよね。
有名どころで言えば、トランペットやクラリネットも移調楽器です。
では、どのように克服したら良いのでしょうか!?
克服方法を2つに絞って紹介します!
1番は慣れることが大切です。
自分は実音の楽器でも周りが移調楽器で溢れています。
そのため、絶対音感があるから実音楽器にしたとしても移調楽器を担当するにしても、移調楽器に慣れる必要があります!
移調楽器に慣れるといっても、1日2日で慣れるものではないです。
そのため、その間は楽譜を書き直すことによって楽譜と聞こえてくる音が異なり苦しむという思いはせず克服できると思います。
その際に、必要となるのが読み替え表です。
是非、活用してみてください^ ^
移調楽器はなぜあるのかわかりやすく解説まとめ
今回は、なぜ移調楽器があるのか、吹奏楽の移調楽器についてわかりやすく紹介しました。
移調楽器とは聞いたことあるけど「なぜ?」と聞かれたら答えに困る…なんてこともありますよね。
「なぜ?」と聞かれたら、今回紹介した内容をぜひ周りの方にも説明してみてください♪
また、吹奏楽をやっていると、パートが足りないなどで楽譜を読み替える必要があります。
その時に、今回載せた読み替え表や早見表が必要となります。
是非、読み替え表、早見表を活用してくださいね!
そして最後に吹奏楽の演奏が上手くなる方法をご紹介しておきますので、吹奏楽で担当している楽器の奏法でお悩み中の方は必見です!!
吹奏楽の管楽器演奏が上手くなる方法!
今回は移調楽器はなぜあるのかや移調楽器の楽譜の読み替えなどについてお伝えしてきましたが、最後まで読んでくれたあなたはもしかして現役の吹奏楽の奏者ですか?
吹奏楽の楽器って、ある程度演奏できるようになりみんなと合奏するのって本当に楽しいですよね♪
そして、どの楽器も突き詰めていくと奥が深くやりがいのある楽器だと思います^^
でも、自分の楽器で理想の音色を奏でるような演奏をしたいと思っても、思い通りに演奏することができないと悔しかったりしませんか?
自分で練習してもうまくできないときって誰でもあると思います。
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だからその楽器の理想の音色を奏でるには、専門の先生に教えてもらうことが一番の近道なのではないでしょうか?
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