吹奏楽とか楽器のことを詳しく知らない人にクラリネットのことを話すと、「クラリネットってリコーダーみたいな楽器でしょ」ってよく言われませんか?
クラリネットとリコーダーは別物です!と何度も歯痒い思いをされた方、結構いらっしゃると思います。
だからといって、クラリネットとリコーダーの違いを説明するのも難しいですよね。
そんな時こそ、クラリネットのルーツを知るべきです!
クラリネットの歴史を勉強して、もっとクラリネットについて詳しくなるとリコーダーとの違いもちゃんと話せるようになるはず…?
ということで、今回はクラリネットの歴史について調べてきました。
クラリネットの歴史は?
クラリネットって実は木管楽器の中でも比較的歴史が新しい楽器なんですよ。
同じオーケストラや吹奏楽で活躍しているフルートやオーボエの誕生が16世紀、17世紀ごろに対してクラリネットの誕生は18世紀ごろと言われています。
それではクラリネットの発祥地や名前の由来、種類などについて見ていきましょう。
クラリネットが生まれた国はどこ?
クラリネットは、18世紀初頭のドイツのニュルンベルクにいた楽器職人、ヨハン・クリストフ・デンナーという人によって開発された楽器です。
ニュルンベルクってどんなところかなと思ってちょっと調べてみると、クリスマスマーケットや歴史ある建造物(教会、お城など)がたくさんあって、観光に行きたくなる街でした♪
クラリネットが生まれる前にはシャリュモーという楽器がいましたが、これが見た目、リコーダーにそっくりなんです!
クラリネットとリコーダーの共通点をこんなところで見つけてしまうとは…
このシャリュモーを改造して幅広い音域を出せるようになったのが、クラリネットというわけです。
ということで、簡単にクラリネットの生まれた国などをまとめると…
- クラリネットの生まれた国はドイツのニュルンベルク
- ヨハン・クリストフ・デンナーが開発した楽器
- クラリネットの前はシャリュモーという楽器が活躍していた
ニュルンベルクにいつか観光がてら行ってみたいですね!
クラリネット発祥の地はわかったのですがシャリュモーからクラリネット…。
クラリネットという名前はどこから来たのでしょう?
シャリュモーという名前から派生したのではなさそうだったので、クラリネットの名前の由来も調べてみました!
クラリネットの名前の由来は?
クラリネットの名前の由来は何でしょうか?
クラリネットが開発される前のシャリュモーから名前を取ってもおかしくないはずなのに、クラリネットにはシャリュモー要素、あんまりないですよね…
実はクラリネットの名前の由来はトランペットから来ているんです。
クラリネットが世に誕生したころ「遠くで聞くとトランペットのような音だ」と言われていて、「小さなトランペット」という意味でクラリネットと名づけられました。
また、当時のトランペットが高音を出すことをクラリーノ奏法と呼ばれていて、クラリネットもトランペットの高音と似たような音が出るということで、今の名前になったという説もあります。
今のクラリネットとトランペットって見た目や音感はだいぶ違うと思うんですが、当時は似ていると言われるくらい音が似ていたんでしょうか。
楽器の歴史を感じますね~
というわけで、クラリネットの名前の由来を簡単にまとめてみました。
- クラリネットの名前の由来はトランペットから
- クラリーノ奏法から名前が来ている
当時のトランペットの音も聞いてみたいですね!
歴史とともに増えたクラリネットの仲間の種類と数は?
18世紀ごろにクラリネットは誕生しましたが、歴史とともにクラリネットはキーや音孔が増えて、どんどん改良されて今の形になったと言われています。
そしてクラリネットには様々な種類が増えました。
どんな仲間があるのかこちらにまとめてみました。
- E♭クラリネット
- B♭クラリネット
- Aクラリネット
- E♭アルトクラリネット
- Fバセットホルン
- B♭バスクラリネット
- E♭コントラアルトクラリネット
- B♭コントラバスクラリネット
8種もあるんですね!
結構多いほうではないのでしょうか?
ちなみにバセットホルンという名前だけだとクラリネットに見えない楽器もちゃんとクラリネットなんですよ!
興味がある方はぜひ調べてみてくださいね!
これまではクラリネット自体の歴史を中心に説明してきましたが、今度はクラリネットのオーケストラや吹奏楽での歴史について見ていきましょう。
クラリネットのオーケストラや吹奏楽での歴史は?
それではクラリネットのオーケストラや吹奏楽での歴史についてです。
18世紀初めにシャリュモーから開発されたクラリネットは、そのころからオーケストラで使われるようになりましたが、18世紀中盤から後半にかけて演奏技術が発達していきます。
アントン・シュタードラーという人が当時クラリネット奏者として活躍していたのですが、この方はあの有名なモーツァルトと親交がありました。
モーツァルトが作曲した「クラリネット協奏曲」はシュタードラーのために書いたと言われている曲で、クラリネット唯一の協奏曲とも言われています。
19世紀ごろ、ドイツではエーラー式(音色が温かみとダークで艶っぽいクラリネット)、フランスでは、ベーム式(音色が華やかで明るく、指使いが楽なクラリネット)が誕生します。
さらにベーム式を改良してマウスピースを付けたのが、サクスフォーンを発明したアドルフ・サックスです。
クラリネットもサックスも吹奏楽には欠かせない楽器ですよね。
オーケストラ用の楽器を開発していった先に、吹奏楽でよく使われるサックスにたどり着くなんて、不思議な縁があるんですね~
説明が長くなってしまいましたが、クラリネットのオーケストラ・吹奏楽での歴史を簡単にまとめると…
- 18世紀初頭:クラリネットが誕生し、オーケストラでで使われる
- 18世紀中盤~後半:演奏技術が発達し「クラリネット協奏曲」が誕生
- 19世紀:クラリネットがさらに改良。サックスの発明にもつながる
なんだかクラリネットとサックスは兄弟みたいな間柄に見えてきますね^^
以上、クラリネットのオーケストラや吹奏楽の歴史についてでした。
では、今度はクラリネットメーカーの歴史を見ていきましょう。
クラリネット、クランポンとセルマーとヤマハの歴史
クラリネットメーカーはマニアックなものを含めたらたくさんあると思いますが、今回はクランポン、セルマー、ヤマハの3社の歴史について調べてみました。
3社とも有名なメーカーですよね。
どんな違いがあるのか見ていきましょう。
クランポンのクラリネットの歴史
それでは、まずクランポンから見ていきましょう。
クランポンの歴史は、1825年フランスでドゥニ・ビュッフェ=オージェという楽器職人が工房を作ったところから始まります。
彼はその工房で13のキィがついたクラリネットを開発して有名になります。
1836年にドゥニの息子がゾエ・クランポンと結婚したことで「クランポン」のブランド名が生まれました。
1850年にはフランス イヴリーヌ県のマント・ラ・ヴィルに工場が設立され、ベーム・システムのクラリネットが誕生します。
その後万博などで数多くの賞を取り、1918年にはアメリカ市場で大手のクラリネットメーカーとして君臨し、現在も大手楽器メーカーとして事業を拡大し続けています。
ということで簡単にクランポンのクラリネット歴史をまとめてみました。
<クランポンの歴史年表>
- 1825年:ドゥニ・ビュッフェ=オージェが工房でクラリネットを開発
- 1836年:ドゥニの息子がゾエ・クランポンと結婚し、クランポンが誕生
- 1850年:工場でクラリネットが制作
- 1918年:数々の賞を取り、大手クラリネットメーカーとして君臨
クランポンってドゥニの息子の奥さんから来ていたんですね!
実家が資産家だったりしたんでしょうか…
それでは次もクランポンと同じく有名なセルマークラリネットの歴史を見ていきましょう!
セルマーのクラリネットの歴史
次はセルマーの歴史についてです。
セルマー社はアンリ・セルマーというオーケストラのクラリネット奏者が、1885年パリに創設したのが始まりです。
アンリの弟、アレクサンドルも加わり兄弟で工房を構え、リードやマウスピースを生産していきました。
1904年にアンリはクラリネットをアメリカの万博で出展し金賞を受賞、アレクサンドルもアメリカの楽団でセルマー社のクラリネットを使うことで、アメリカ内でのセルマークラリネットの評価上げに貢献します。
その後も世代を変えながら楽器の開発、事業の拡大を行い続け今のセルマー社となります。
ということで簡単にセルマーのクラリネット歴史をまとめてみました。
<セルマーの歴史年表>
- 1885年:アンリ・セルマーがフランスでセルマーを創設。弟と一緒にマウスピースやリードを生産
- 1904年:アメリカでセルマークラリネットが評価される
セルマーと言えば、サックスのイメージが強かったんですがクラリネットでも賞を取られていたんですね。
そういえば学生時代に使っていたバスクラリネットのマウスピースにはセルマーのロゴが入っていた気がします…
ヤマハのクラリネットの歴史
最後は、ヤマハの歴史についてです。
ヤマハ株式会社は1987年、日本楽器製造株式会社から社名を変更した会社です。
ちなみにヤマハの名前の由来は、前社の創業者山葉寅楠から来ているそうです。
ヤマハと言えばキーボードやオルガンなど鍵盤楽器のイメージが強いので、日本楽器製造株式会社が創設された当時は鍵盤楽器の取り扱いが主だったのですが、時代とともに取り扱う楽器も増えていきました。
クラリネットを扱うようになったのは1974年ごろなので、この時は日本楽器製造株式会社だったですね。(創設は1887年)
クラリネットを取り扱うようになるまで90年ほどかかったんですね…
というわけでヤマハのクラリネット歴史についてまとめてみました。
<ヤマハの歴史年表>
- 1887年:ヤマハの前社、日本楽器製造株式会社が創設
- 1974年:クラリネットの取り扱いが行われる
- 1987年:ヤマハに社名変更
ヤマハは日本の会社だったんですね。
だからなのか、身近な音楽会社ってなんだか安心感がありますよね。
以上クラリネットメーカーの歴史についてでした。
では最後にこれまでのクラリネットの歴史について年表にしていきたいと思います。
クラリネットの歴史年表!
では、クラリネットの歴史年表をまとめていきましょう!
- 18世紀初頭:クラリネットが誕生
- 18世紀中盤:クラリネットの演奏技術が向上
- 1825年:クランポンの基盤となった工房が誕生
- 1885年:セルマー創設
- 1887年:ヤマハの前社、日本楽器製造株式会社創設
- 1990年初頭:セルマーやクランポンのクラリネットがアメリカで評価される
- 1974年:ヤマハでクラリネットの取り扱い、開始
本当はいろいろ紹介したいのですが、紹介するには情報が多すぎてほんの一部しか載せられませんでした…
特にメーカーの歴史はサイトに行くと詳細に記載されていますので、興味のある方はぜひ覗いてみてくださいね。
クラリネットの歴史まとめ
クラリネットの歴史について今回初めて調査してきましたが、クラリネット経験者でも知らないことばかりでびっくりしました。
クラリネットの名前の由来がトランペットから来ているのは、今でも信じられないです。
クラリネットの歴史を調べると本当にたくさんの情報があって、ここだけではなかなか紹介しきれません。
そして調べれば調べるほどクラリネット発祥の地のドイツやセルマー、クランポン創設地のフランスに行きたくなります。
いつかコロナが収まってお金と時間の余裕ができたら、工房巡りの旅に行きたいですね。
そして最後にクラリネットがうまくなる方法をご紹介しておきますので、クラリネットの奏法でお悩み中の方は必見です!!
クラリネットがうまくなる方法!
今回はクラリネットの歴史についての記事でしたが、最後まで読んでくれたあなたはもしかして現役のクラリネット奏者ですか?
クラリネットって吹奏楽でも人数が多いので経験者が多いですが、突き詰めていくと奥が深い楽器だと思います^^
そして、理想の音色を奏でるような演奏をしたいと練習をがんばっても、思い通りに吹くことができないと悔しい時ってないですか?
自分で練習してもうまくできないときって誰でもあると思います。
だけど、クラリネットが思うように吹けない時は誰かに自分の奏法を確認してもらい、出来ていないところを教えてもらうとメキメキと上達すると思いますよ♪
でも…あなたの近くにはクラリネットがうまくなる方法を教えてくれる人がいないかもしれませんね。
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